自主調査結果・文献

介護実態調査 調査結果

全国男女18歳以上対象 インターネット調査 n=3,355

家族に要介護者を持つ割合は全体で12%。特に男女50代以上で 20%と高い。

篠塚の視点: この調査結果による家族に要介護状態にある人を抱えている人の割合は、公的介護保険制度による要介護認定された人:総世帯数の割合と比較するとやや比率が高いと感じる。

介護に「自分が中心となって関わっている」人は全体の13%。「自分が中心ではないが関わっている」人を合わせ、45%が介護に関わっている。特に女性40才以上で「自分が中心となって関わっている」人の割合が多い。

篠塚の視点: 半数近くの人が、要介護状態の人が家族にいるということになるが、一つは高齢化社会の進展が急速に進んでいることを現している。また、要介護状態になった人は家族が看病するという日本の生活文化がうかがえる。さらに、家は女が守る、家事は女の仕事という固定概念、つまり女性を介護の担い手とみる現実がいまも根強く残っているということではないか。

主に介護している家族は「母」が最も多く31%、次いでいるのは「父」の19%であり、『介護が必要な家族(複数回答)』で最も多かった「祖母」は13%に留まっている。→「母」+「義母」(44%)が最も多い要介護者と考えられる。

篠塚の視点: 長寿社会が進展する中、女性が長寿になっていることを裏付けている。しかし、寿命が延びていることは良いが、加齢とともに要介護状態となり、その期間が長く続けば家族の精神的、経済的負担は少なくない。こうした状況を作り出さないことが大切。

介護場所は「在宅」が65%を占め、「特別養護老人ホームや保健施設」「有料老人ホームやグループホーム」などの施設の利用率は20%。 介護レベルが上がるほど、「在宅」の比率は減少する。

篠塚の視点: 終の棲家を自宅と希望する人は多い。しかし、その人が重度の介護状態になれば、家族の看病だけで介護はまかなえなくなり、専門的な設備とスタッフの整った施設のお世話になるしかないという日本の現状を表している。全体としては、もう少し、施設利用者が多いと思う。

最も利用率の高いサービスは「ホームヘルプサービス」で31%。「デイサービス」(29%)、「福祉用具の貸与や購入費の支給」(28%)が次ぐ。

篠塚の視点: 総数として比較的軽度の要介護者が多いということ。来年の介護保険制度改正により、新たに介護予防という概念が導入されるが、その場合はホームヘルプサービスが制限されるため、本調査とは大きく違った結果となる。

1ヶ月あたりの介護費用は「1万円未満」が24%と最も多く、3万円未満の層が49%を占める。一方10万円以上の層も10%存在。平均金額は全体で約4万円。施設・ホーム利用者は8万8千円と在宅の4倍以上。

篠塚の視点: 公的介護保険制度がある以上、自己負担は最小限にとどめたいという意識は働くので、これも妥当な数値と思う。しかし、重度の要介護状態になれば、保険だけでまかなわれることができず、本人や家族の経済的負担は増す。

利用している介護サービスに「非常に満足している」人は7%であり、「やや満足している」を合わせた満足度は41%。女性や介護レベルの低い要支援・要介護1に於ける満足度がやや低い。

篠塚の視点: 介護保険制度は公的サービスなので、利用に際してさまざまな制限(基準)がある。軽度の人は、自分でやりたいこととできることへのギャップに戸惑いがあり、そこを保険サービスで埋めてもらいたいと思うから不満が高いのではないか。女性も期待が大きいから、そのギャップが不満を高めることになっている。

最も評価が低いサービスは「排泄」であり、特に男性介護者でのネガティブ評価が目立つ。

篠塚の視点: 高齢者の尊厳にかかわるナイーブな問題だと思う。サービス以前に、男性が要介護状態となり、排泄介助をうけなければならないという自立できない自身の現状にすでに不満が大きいのではないか。

介護旅行を「是非利用したい」との回答は全体で6%。「やや利用したい」を合わせた利用意向は29%。「是非利用したい」との回答は、自分が中心で介護している人、介護レベルが要支援・要介護1の人、1日の介護時間が30分未満の人などでやや高い回答率を得た。

篠塚の視点: 介護旅行はまだ一般的な認知がなされていないため、理解を深めることが重要。介護をしている人が、旅行や外出の機会を与えたいというのは、行動の自由を奪われ要介護状態になった人がしたいことのトップに旅行があり、その希望をできるだけかなえたいという家族の愛情、率直な意見。

今回の調査を通した篠塚の視点
公にされている介護保険制度の利用状況に即した数値と重なっているのは、本調査の妥当性を意味していると思う。要介護者や周囲を支える人の日常生活に対する要望は、公的保健サービスだけにはとどまらないので、そうした介護周辺のニーズを探る上でも、こうした民間調査の意義は高い。また、実際に介護サービスの現場にいる専門家が調査結果と同様の印象を持っていることは、興味深く数値の信憑性が高いという証と思われる。

調査項目一覧 詳細結果はこちらよりご覧ください
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